研究推進

新自由主義から降りるユースワークの国際比較研究

小川祐喜子

プロフィール

文学部 社会学科 講師:小川 祐喜子 Yukiko Ogawa

東洋大学大学院 社会学研究科 社会学専攻 博士後期課程修了 博士(社会学)
2025年度に着任しました。今年度から2023年に発足した研究会メンバーと共に「新自由主義から降りるユースワークの国際比較研究」(基盤研究C)を行っています。趣味は水泳です。

目的・内容
新自由主義的な価値観から脱却したユースワークのあり方とは

新自由主義化の進行は、若者たちに効率性や生産性の追求を強いる傾向を強めています。その影響は、社会的弱者への支援現場にも及び、支援の内容よりも事業評価や成果が重視されるようになっています。その結果、若者主体の支援が十分に実践されているとは言い難い状況にあります。本研究では、新自由主義的な政策の進行が若者政策(子ども・若者支援、青少年教育、非行対策など)およびユースワークの実践にどのような影響を与えているのかを検討します。また新自由主義的な価値観から脱却したところの若者のエンパワメントと社会的包摂を促進するユースワークのあり方とは何か、を問うています。

展望・成果
新自由主義を超えた新たなユースワークの可能性と課題

これまでのユースワークに関する研究では、新自由主義の影響を受けた支援のあり方に対して批判的な視点を持ちながらも、その枠組みの中で支援実践の改善を試みる傾向が見られてきました。本研究では、新自由主義の根本的な問題点に改めて目を向け、ユースワークの先進地域であるヨーロッパとの比較を通じて、若者の社会参加の実践やユースワークの課題を検討します。さらに、国内外のユースワーカーへのインタビュー調査やユースワーク実践の事例研究を通じて、理論と実践の往還を図りながら、新たなユースワークの可能性と課題を明らかにしていきます。

キーワード

#新自由主義 #ユースワーク #ユースワーカー

共同研究者

日本福祉大学 社会福祉学部 社会福祉学科 講師 両角 達平 Tatsuhei Morozumi
立教大学 コミュニティ福祉学部 特任教授    津富 宏 Hiroshi Tsutomi
早稲田大学 文学学術院 教授          阿比留 久美 Kumi Abiru
大谷大学 社会学部 講師            岡部 茜 Akane Okabe
文教大学 人間科学部人間科学科 准教授     青山 鉄兵 Teppei Aoyama
園田学園大学 経営学部 ビジネス学科 助教   田中 亨 Toru Tanaka

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