研究シーズResearch Profiles
データサイエンスと経済学の架け橋
―家計簿データベースの構築―
プロフィール
データサイエンス学部 教授・学部長:北村 行伸 Yukinobu Kitamura
私はこれまで統計データを用いた経済政策の分析を中心に研究を行ってきました。とりわけ、家計のミクロデータを使って、家計の生活水準やwell-beingを計測することを行ってきました。いま、データサイエンスの技術をつかって、それをさらに精緻化しリアルタイム化したいと思っています。
- 目的・内容
- 家計簿データベースの構築とその利活用
本研究では家計の生活水準やwell-beingを計測することを目的に、過去の日本家計が脈々とつけてきた家計簿をデータベース化して、それを研究素材として、利用する方法を検討しています。
- 展望・成果
- 日本の家計行動の総合的把握
日本の家計簿は毎日の家計支出の実態が記録された情報の宝庫であり、日本社会の変動期、構造変化の下で、消費行動がどのように変化し、対応したかを数量的に明らかにするものです。今後についてはオンライン家計簿などの情報が使えるでしょうが、過去に関しては地道にデータベースを構築して、それを積み重ねていくしかありません。データサイエンスによって、過去のデータのデータベース化についても大幅に自動化できる見通しとなってきました。
- 研究が生み出した成果・効果による社会への応用や実装の可能性など
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日本社会の柔軟性や、家計のリスクに対するレジリエンスの源泉を解明する研究となります。
- キーワード
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#家計簿、#家計調査、#生活水準、#Well-Being
- 共同研究者
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一橋大学 名誉教授 日本学士院会員:斎藤修 Osamu Saito