研究推進

聖典はどのようにして伝承されてきたのか

庄司史生

プロフィール

仏教学部 仏教学科 准教授:庄司 史生 Fumio Shoji

1979年千葉県生まれ。立正大学大学院博士課程単位取得満期退学、博士(文学)。
ボウイ、バクチク、ミッシェル、ブランキー、椎名林檎、ニルヴァーナ、レッチリを聴いて育ち、天羽時貞が口ずさんでいた宮澤賢治の詞を通して仏教に関心を持ちました。あれこれ調べて読んで書いていたら研究者になっていました。

ネパールのヴィクラマシーラ・マハーヴィハーラ
目的・内容
仏教聖典はどのように伝承されてきたのか

紀元前5世紀頃インドにはじまった仏教は13世紀初頭には衰退していたと考えられています。しかしながらその伝統はインドを中心に東西南北に伝えられ、すがたやかたちを変えながら今にいたっています。それはどのように伝承され、解釈され、翻訳されていったのでしょうか。

展望・成果
時代や地域において変容を受けながら伝承される仏教聖典

スリランカや東南アジアに生きる上座部仏教の伝統、ネパールやチベットおよび東アジアに生きる大乗仏教の伝統、ヨーロッパやアメリカに浸透しつつある仏教、拡大するインドの新仏教運動。その歴史において仏教に関わる者たちは「仏教とは何か」を問い続けてきました。私もまた仏教聖典の解読を通して、この問題に取り組み続けていきたいと考えています。

  • ネパールのナモーブッダの仏塔

    ネパールのナモーブッダの仏塔

  • ネパールに伝えられる仏教聖典

    ネパールに伝えられる仏教聖典

  • ネパールで読誦される仏教聖典

    ネパールで読誦される仏教聖典

研究が生み出した成果・効果による社会への応用や実装の可能性など

これまでの研究により、仏教聖典は改変、改訳されながら今まで伝えられてきたことがわかってきました。仏教聖典は各時代、各地域における人々の思いをのせて必要に応じて変容してきたようです。特定の時代、地域の仏教聖典を解読することから、それらを重んじていた人々の思いを理解することがでます。そこから「私たちは今、何をすべきなのか」を考えていきたいと考えています。

キーワード

#仏教学部 #文献学 #伝承史 #解釈史 #翻訳史

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